ビッグサイトの全展示会が例年通り開催できるよう請願開始

日本展示会協会ホームページ上にオリンピック問題の特設サイトを設け署名運動を開始しました。賛同される方の協力を求めます

日展協の特設サイトには「公式声明文」の他、過去に国や東京都等に提出した要望書等を公開いたしましたので、ぜひご覧ください。この声明文にご賛同いただける方は、特設サイト上に公開されている様式にて、署名をご提出くださいますようお願い申し上げます。

署名募集

このサイトには、印刷して書き込む「署名用紙」と、オンラインでも署名できる仕組みが準備されています。氏名・住所・賛同の理由を記入する形になっています。1名で1枚です。

これとは別に、「連名式の署名用紙」を準備してもらいました。これは、このサイトにしかありません。5名連記できますので個人の署名が集めやすいようになっています。これで一人でも多くの賛同者の署名を集めていただきたいと思います。

前回のオリンピックの招致活動当時から関係者の間では想定されていた問題。しかし、一般の方々には理解されていません。

オリンピック開催に伴い、当初の計画通り東京ビッグサイトが20カ月間もの大幅な使用制限を受ければ、直接経済効果の消滅だけで5,000億円。出展企業9万社の売上損失は数兆円規模になると推定されています。新国立競技場よりも、企業やそこで働く国民に広く被害が出る深刻な問題です。展示会・イベント関係の限定的な問題だと誤解されている方が多く、内容が地味なのかマスコミでも強い調子では報道されていません。

懐かしい話になりますが、2016年オリンピックの候補地としても東京は立候補していました。この時もIOCに提出する立候補ファイルでは、ビッグサイトが占有される予定になっていました。幸いこの時は国民の支持も広がらずリオ・デ・ジャネイロが開催地となり、身内で密かに胸をなでおろしたのを覚えています。

その後のロンドン五輪で日本が活躍し、東京でパレードが行われるなどして開催気運が一気に高まったこともあり、2020年オリンピック開催は東京に決まってしまいました。個人的には、「東京一極集中の弊害が大きくなる一方」という理由で招致委員会のサイトに反対意見を書き込みましたが、声は届くはずもありません。

箱モノはすべて悪い!で始まった失われた20年

以前から展示会関係者の間では、首都圏での慢性的な会場不足は共有され、特に海外と比べて大規模会場の貧弱さは国際競争に晒されている産業にとってハンデキャップのひとつとなっていました。しかし、会場建設の働きかけに対しては「箱モノは安易に作れない」の壁に跳ね返され続けました。「稼働率は100%でない」がダメ出しの殺し文句でした。

展示会やイベントは直接モノを製造する産業ではないので、売上機会喪失や国際競争の観点での理解が広まらず今日に至りました。この20年間、大規模展示会場の建設はなくアジア諸国にも遅れをとる事態にまで陥りました。

もちろん日展協が手をこまねいていたわけではありません。自治体の長や議会への説明、働きかけを継続し、少しづつ理解が広まり始め国会議員連盟を結成し発言力を確保しはじめたところです。

オリンピックの御旗を掲げれば、何でも許されるわけではない

国を挙げて盛り上がった、あの「お・も・て・な・し」は2013年9月のことです。招致委員会の方々は英雄でしたよね。あの時の状況はまだ皆さんも覚えてらっしゃるでしょう。あの時にオリンピックに表立って反対することは、はばかれました。小さきものなら、なおさらです。冷静になった今、世論調査を行えば支持率はかなり落ちているでしょう。しかし、決定したからには「祝福されて開催されるよう」協力しなければなりません。

立候補して「招致を勝ち取るために作られた」立候補ファイルは、事前に利害関係者に根回しをして作成されたものではありません。了解なく、とりあえず作成されたものです。

だから、問題がある計画なら、反対することは許されるはずです。

会場問題を解決する責任者は「東京都」なのか「国」なのか「組織委員会」なのか、このトライアングルで迷走しないようにと祈るばかりです。国を動かすことのできる方々の、良識を信じるしかありません。

今回の行動は、同人誌業界を代表するものではありません。

広島県にある印刷会社が「会社存続の危機」を覚え、自社のために動きはじめたものです。
しかし、このまま進めば間違いなく同様の被害を受けるであろう企業や個人事業主が何百、何千にも上るだろうと思い動いています。

賛同していただける方には、惜しみない協力を望みます。賛同の輪を拡散してください!!

※このブログは同人誌印刷会社の業務用のものなので、今後の会場問題の細かな情報発信は栄光の代表者の岡田が「栄光のココロ」というコーナーでお伝えします。
2015/11/20「驚くべき、舛添東京都知事の会場問題への認識。だから署名活動が必要」

岡田 一

この記事を書いた人

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栄光の二代目社長。大学漫研時代に同人誌発行。マンガは下手なのに、商業誌に四コマ連載経験アリ。「なんとかなる!」がモットーの“静かなるファイター”